青き光は命の願い2





準竜師の日記より―

8月25日、天気晴れ。自然休戦期に入り、毎日毎日怖い・・もとい、綺麗な副官に

こき使われて多忙な毎日を送っている。

ということで今日は勝手に休日にしてみた。

朝7時。九州総軍の中心部といえる総軍司令部が、蜂の巣をつついたかのような騒ぎに包まれた。

と、同時に熊本の全学校、生徒会メンバーの多目的結晶に緊急司令が入った。

―全生徒会メンバーに通達!至急熊本市外に展開し、ある人物を捕獲せよ!ターゲットは芝村勝吏準竜師!繰り返す・・・―

九州総軍の司令部は大変な事態に陥っていた。九州総軍のトップ、芝村準竜師の失踪である。

 朝、副官のウイチタ更紗が朝のティータイムを終えて準竜師の執務室へと向かっていた頃、執務室では芝村準竜師が脱走の計画を始動していた。

・・・が、その計画は早くも壁にぶち当たっていた。

窓から垂れ下がるロープを見つめて準竜師は呟いた。

「む・・・ロープの長さが足りんな」

そう、警戒にあたっている小隊の巡回時間、警備の担当範囲、交代時間。あらゆる情報を調べ、操作して完璧な計画を企てた。しかし、最後の最後で落とし穴があった。

準竜師の用意したロープは長さが全然足りていなかったのだ。

「仕方ない、こうなれば飛び降りるしかないか・・・」

俺も昔はハードボイルドペンギンとともに数々の困難を・・・と、準竜師は呟きながら窓枠に足を掛け下を見た。準竜師は九州総軍でトップの人間である。当然、その執務室は建物の上のほうにある。

思っていたより高かった、と準竜師は思ったのである。そして、そのときだった。

コンコン、とドアをノックする音。そしてドアが開く音。

入ってきた副官ウイチタは、窓から飛び降りようとしている準竜師と目が合った。

「な・・・何をしているんですか!」

 何も知らないウイチタから見れば唯の飛び降り自殺である。

「く・・・仕方がない!」

 とうっ!と言ったかどうかは定かではないが準竜師は勢いよく窓枠を蹴った。

本編に続く


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