青き光は命の願い




  森の日記より―

自然休戦期に入りました。私達の部隊、5121小隊は皆がつかの間の平和を思い思いに楽しんでいました。

「みんな聞いてぇや!明日みんなで肝試ししようや!」

加藤さんが教室で暑さにだらけている皆に提案した。肝試し、夏の厚い夜の定番な行事ね。

「お、いいじゃん!おもしろそう!」滝川君が真っ先に話に食いついていた。

「でも肝試しってどこで・・・」

「ふっふっふー、甘いで壬生屋、肝試しといえば学校!もう女子校には話し通してあるし、

場所とかなーんも問題ないで!」

 相変わらず加藤さんはこういうとき行動が早い。でもあまり乗り気になれないな・・・

「・・・り・・森・・もーりー!」

 はっと顔を上げると加藤さんが私の顔を覗き込んでいた。ボーっとしていたみたいだ。

「なにをぼーっとしとるんや森?元気だし!」

「あ、うん。なんでもないから大丈夫。ちょっと暑くてボーっとしちゃって」

「ふ〜ん・・?まぁいいか、明日の夜8時に校門に集合やで!」

そういうと加藤さんは皆の方に向き直りこう一言。

「ええかー!遅れたもんは小隊懲罰委員会にかけるでぇー!」

 そういうと加藤さんは「SWEET DAYS」を口ずさみながら教室を出て行った。

 その日は寝苦しかった、最近さらに暑くなった気がする。私は目を覚ました。

夢を見ていた。ここ数日同じ夢。いい想い出から悪い想い出へその情景は次々に

私に過去を見せていった。今の私からしたらいい事も悪いことも全てが悪夢のよう。

そう、全てはもう崩れた幸せなのだから・・・



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